3Dプリンターって何?家も作れるって本当?

 3Dプリンターと聞いてどんなものを思い浮かべますか?3Dプリンターで作られたフィギュアを見たことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。3Dプリンターはフィギュアやミニチュアといった造形品以外にも、補聴器などの医療用品などさまざまなものが作られています。今回は、3Dプリンターってどんなもの?どんな業界で活躍しているの?といったテーマでお伝えしていきます。 

3Dプリンターとは 

 3Dプリンターは立体印刷機とも呼ばれ、従来のプリンターが紙に印刷するのとは異なり、立体的な造形を行う機器のことをいいます。データは3次元CAD(以下3D CAD)や3DCGを元に造型されます。2000年半ばまでは数百万円と高価なものばかりでしたが、技術特許が切れたため、いまでは数万円で入手できる家庭用の3Dプリンターも登場しました。 

 「プリンター」と聞くと、「あっという間に造型(印刷)が終わりそう」と想像する方もいるかもしれませんが、さすがに紙に印刷するようなスピードでは出来上がりません。造形の方法や3Dプリンターの性能や造形物の大きさにもよりますが、数時間~数日動き続けて完成するイメージです。造型の方法は、断面形状を少しずつ積層させながら形成する方法が主流ですが、液体状の樹脂に紫外線レーザーなどを照射して硬化させていく光造形方式や、熱で溶かした樹脂を少しずつ積み重ねていくFDM方式(Fused Deposition Modeling, 熱溶解積層法)、粉末の樹脂に接着剤を吹きつけていく粉末固着方式などがあります。次に3Dプリンターの活躍を業界ごとにご紹介します。 

3Dプリンターの活用製造業 

 3Dプリンターが最も活躍している業界として、製造業が挙げられます。製造業で製品が開発される主な流れとしては、「製品企画→デザイン→試作→確認・修正→金型製造→量産」ですが、3Dプリンターは企画や試作、金型製造などの場面で大きな役割を果たします。 

 まず製品企画の場面では、3Dプリンターで立体の模型を用意することができ、設計図など平面で見るよりもイメージの共有がしやすくなります。また試作の場面でも、従来よりもコストをかけずに短い時間で試作品を作ることができるようになりました。 

 次に金型製造です。製造業では、金型(かながた)と呼ばれる金属製の型枠を使って、溶かした樹脂などを流し込んだり、金属を曲げたりして製品や部品を作ります。金型を使うことによって同じ形状の製品や部品を大量に、早く生産することができるからです。3Dプリンターの登場によって、この金型にも大きな変化が現れました。3Dプリンターを用いることで金型製造も試作品と同様、これまで以上に低コスト・短時間でできるようになったのです。 

 製造業において生産までにかかる時間はすなわち製造コストです。それを短縮でき、さらにコストダウンもできる3Dプリンターは製造業にとって重要な存在になっているといえるでしょう。 

3Dプリンターの活用:建設業 

 3Dプリンターは建設業界でも活躍しています。一番イメージしやすいのは住宅模型でしょう。インターネットで検索すると、1万円くらいの価格から作成してくれる会社もあり、設計事務所や工務店などが施主へのプレゼンや、竣工後のプレゼントに用いることが多いようです。 

 3Dプリンターの世界はどんどん広がっています。驚愕なのは3Dプリンターで「家そのものを作る」ということが既に実現していることです。家の形は自由自在で低価格、しかもわずか1日で完成するというから驚きです。そんな家を建てたのは、アメリカのサンフランシスコにある「New Story」という非営利団体です。

出典: New Story

 全長十数メートルという大型の3Dプリンターを現場に設置、3Dプリンターからコンクリートを積み上げ、砂や水を混ぜることで硬化させて躯体や壁を作る仕組みです。この非営利団体では、中南米における住宅建設支援を行っており、3Dプリンターを用いることでこれまでの住宅建設よりも工期の短縮やコスト削減を目指しています。余分な工具や建材も発生しませんし、手抜き工事も起こりえません。実際、現段階でも24時間以内に、4,000ドル(約44万円)で建設可能としています。世界中にはまだまだ住宅に恵まれない国や地域が多く存在するので、こういった技術がどんどん普及してくるといいですね。 

3DプリンターとCAD 

 3Dプリンターを利用するには、元データを3D CADや3DCGで作成する必要があります。先ほどご紹介した3Dプリンターで建てた家は、AutoCADとRevitというCADが使われたそうです。ほかにも、下記のような3D CADソフトが代表的です。 

FreeCAD 

 主に機械設計や製品デザイン向けとして提供されている3D汎用CADですが、世界中の有志によって開発され、名前の通り無償で使用できるフリーソフトです。商用利用も可能で、各ソフトへの書きだしや読み込みも可能、カスタマイズも可能、と良いところづくしのソフトです。 

Fusion360 

 AutoCADと同じAUTODESK社が提供している3D CADです。設計、シミュレーション、CAMといった製品の開発に必要な過程すべてをクラウド上で行うことができます。有償ソフトですが、30日間の無償体験版も用意されています。 

 3D CADについては「すぐに使える!無料で入手できる2次元,3次元 CADをご紹介」の記事でもいくつかご紹介していますので、合わせてご覧ください。 

 今回は3Dプリンターについてご紹介しました。

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