インテリアコーディネーターってどんな仕事?必要な資格は?CADは?

インテリアコーディネーターとは

 インテリアコーディネーターとは、一言でいうと「建物の内部をデザインする」仕事です。建築士や設計士が建物の外側や躯体、構造を設計するのと異なり、インテリアコーディネーターは部屋の内部(内装)を設計・デザインします。「インテリアデザイナー」「空間デザイナー」といった呼び名も聞いたことがあるかもしれませんね。

 戸建てやマンションなどの住宅はもちろん、商業施設や店舗、ホテルやオフィスビルなど、デザインする建物はさまざまです。依頼主のイメージに合わせて家具や照明、壁紙やカーテン、小物などインテリアの提案を行います。

 活躍の場所も、インテリア設計事務所やインテリアメーカーのショールーム、インテリアショップ、家具や照明・インテリア小物のメーカーなど多岐にわたります。

インテリアコーディネーターに必要な資格は?

 インテリアコーディネーターになるために必須の資格はありません。ただ、CADの仕事と同様に、資格を有していると就職や転職、仕事を実際にする際にスキルを証明するツールになります。代表的な資格をご紹介します。

1.インテリアコーディネーター

 公益社団法人インテリア産業協会が主催する、インテリアデザイン・内装設計の分野で最も社会的認知度の高い資格です。学歴や実務要件などはなく、誰でも受験できる資格試験なので、業界未経験の学生や主婦などの受験者も少なくありません。合格者の半数以上が30歳以上というのも面白いですね。

直近で発表されている2018年度の一次・二次通した合格率は23.8%(※)となっています。合格率はやや低めですが、市販の参考書も多く出版されており、CMで見かけるような通信講座にもインテリアコーディネーターの講座があるなど学習する際の手助けとなるツールはさまざまです。理系文系問わず目指せる資格ですので、インテリアコーディネーターを目指す方はぜひ頑張って取得しておきたい資格です。

※出典:公益財団法人インテリア産業協会HP「試験結果」

試験概要

 一次試験二次試験
試験日毎年10月毎年12月
受験資格不問過去3年以内の一次試験合格者
試験科目学科(マークシートによる択一式)プレゼンテーション・論文(記述式)
試験時間2時間40分3時間
試験内容インテリアコーディネーターに必要な知識インテリア計画及びプレゼンテーションに関すること

2. 福祉住環境コーディネーター

 インテリアコーディネーターは内装デザインの専門家ですが、超高齢化社会を迎えた昨今、高齢者や障がい者でも自立した生活が行えるような住環境を提案するアドバイザーが「福祉住環境コーディネーター」です。医療・福祉・建築に関する幅広い知識が問われます。受験資格はありません。(ただし、1級は2級合格者のみ受験可能)

試験概要

 1級2,3級
試験日毎年11月(年1回)毎年7月,11月(年2回)
受験資格2級合格者不問
試験科目前半:マークシート方式
後半:記述式
マークシート方式
試験時間前後半 各2時間2時間
試験内容これからの社会に求められる福祉住環境整備など高齢者・障害者を取り巻く社会状況と住環境など

3.カラーコーディネーター

 日常生活やビジネスにおける色彩の基礎知識、活用事例を学べる内容の資格試験です。1995年にスタートし、延べ25万人もの合格者がいる資格です。今年2020年の6月より試験概要が大きく変更されますので、6月以降の概要についてご紹介します。現行の1~3級と異なり、6月以降はスタンダードクラスとアドバンスクラスという二段階の試験になります。

 スタンダードクラスでは色の基本ルールを理解し、様々なビジネスシーンで、活用、提案ができる人材を育てることを目的として、色の効用やきれいな配色についてなど日常からみた色彩の基礎知識を、アドバンスクラスでは色の基礎知識をもとに、様々な現場で必要とされる知識・技能を発揮できることを目指し、カラーコーディネーターの実務としてファッションやメイクアップ、インテリア、プロダクツなどの分野における色彩の活用事例など幅広い知識を試験を通して習得できます。 インテリアを選定する上で色使いは欠かせない要素なので、学習しておいて損はないでしょう。

試験概要

 スタンダードクラスアドバンスクラス
試験日毎年11月(年1回)毎年7月,11月(年2回)
受験資格不問不問
試験科目マークシート方式マークシート方式
試験時間2時間2時間
試験内容ビジネスにおける色彩の活用事例など日常からみた色の基礎

インテリアの仕事で使うCADソフトは?

 ご紹介したインテリアコーディネーターの資格試験では手描きでプレゼンテーションを作成していましたが、インテリア業界でもやはりCADは普及し、活用されています。使われているCADソフトで圧倒的なシェアを誇るのは「Vectorworks(ベクターワークス)」です。

Vectorworksは平面図を作成すると、簡単に3Dデータが立ち上がり、簡単にパース(透視図)を作ることができます。PhotoshopやIllustratorなどのソフトとも連携しやすいので、デザインを重視するインテリア業界やアトリエ系設計事務所で重宝されています。建築CADソフトとしても使われているため、Vectorworks Architectという建築に特化したものや、土木造園向けのLandmark、舞台照明向けのSpotlight、Vectorworks全機能を搭載した最上位モデルのDesignerなどのシリーズが発売されています。

 インテリアコーディネーターを目指すのであれば、この3つのソフト、

・Vectorworks
・Illustrator
・Photoshop

は一通り習得しておきたいところです。Illustrator、Photoshopって何?という方はこちらの「DTPトレーナーがわかりやすくご紹介!IllustratorとPhotoshopってどんなソフト?」も合わせてご覧ください。

 BRINGROWではオンライン個人レッスンも実施しております。インテリアコーディネーターを目指すにあたってVectorworksなどご興味のある方は、ぜひお気軽にお問合せください!今回もお読みいただき、ありがとうございました!

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