CADのインストラクターが教える!「新しいCADソフトを習得するコツ」
何かの本に「二つ目のCADをマスターすることが、最も苦労する」と書いてありました。
その通りだと思います。
先日、あるCADソフトを習得するため 講習会に参加しました。私にとって四つ目のCADソフトになります。
いくつかのCADソフトを使うと、ソフトには共通する機能や考え方がみえてきます。でもこれは複数のソフトを使ってみてから気が付くことで、一つのソフトだけを使っているとなかなか発見できないことなのかもしれません。
最初に習得するソフトが基準になる
一つ目の最初に習得するソフトは自分にとっての基準になります。他のソフトを知らないので、今使っている全ての機能が他のCADソフトにもあるような(それは難しいのですが)気持ちになってしまいます。
二つ目のCADを操作する時に、普段使っているCADでは操作ができるのに、なぜこのソフトではできないの!とイライラしながら覚えることは苦痛でもあります。
私自身、二つ目のソフトを習った時は、覚えるまでに随分時間がかかりました。今思うと最初のソフトにこだわりすぎていたような気がします。
また、マウス操作も、左クリックか、ダブルクリックか、ドラッグか…。
二つ目のソフトを覚える時はマウス操作でも苦労しました。どうしても普段のクセで余計なところをクリックして、思い通りに操作ができずにイライラした記憶があります。
三つ目以降は、ソフトによって少し手順が違っていても、機能がなくても受け止めることができます。マウス操作も案外素直に受け入れられます。
それよりも、そのソフトがどんな考え方をして作られているか、どのような操作をするとスムーズに描くことができるかを考えます。
どのアプリケーションにも保存・印刷があるように、CADソフトにはいくつかの共通した機能があります。
例えば図形を描く機能の線・円。図形を編集する機能の移動・コピー。またレイヤや尺度など。寸法や文字を描く機能もあります。
ただし、ソフトが変わると画面のどこを操作していいのか迷いますが・・・。
ソフトの考え方とは、一言で表現するにはとても難しいのですが、複数のソフトを操作してみると、共通の考え方や、全く違う考え方をしているものがみえてきます。それを自分で解釈することで操作に結び付けることができます。
それから、大人になるとどうしても理論的に物事を考えるようになりますが、全てのCAD操作を理論的に理解しようとするとかえって時間がかかります。とりあえず素直に操作を覚えることが大事です。
また、CADソフトはとても多機能なので、全ての機能をマスターしようとするとこれもまた時間がかかります。
はじめは自分に必要な操作のみで十分です。次に操作は少し複雑でも使えると便利なもの、最後にあまり使わないけれども知っていると便利なもの、という順番で覚えるとスムーズです。
また、初めから複雑な図面を慣れないCADソフトで描くと必ず挫折します。簡単な図面を描いて、操作を覚えることに集中すると良いでしょう。
基本となる操作を一通りマスターして、それをベースに複雑な操作を少しずつ追加します。そうすると徐々に図面が描けるようなります。
まとめ
いろいろ書きましたが、もしも二つ目のCADソフトの習得をとても苦労して覚えようとしているならば、今使っている一つ目のソフトと比べず、素直に受け入れて覚えてみてはいかがでしょうか。
そしてチャンスがあれば3つ目のソフトの習得にも是非チャレンジしてみてください。
CADのソフト考え方、共通点が見えてくると思います。
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