AutoCADってどんなソフト?気になる価格と無料で使う方法は?
CADに 少しでも なじみのある方であれば誰もが知っているCADソフトの一つであるAutoCAD(オートキャド)。日本国内はもちろん、世界中で分野問わず広く普及しており、100以上といわれるCADソフトのなかで「最もユーザーの多いCADソフト」といっても過言ではないでしょう。今回はこのAutoCADについてご紹介します!
AutoCADってどんなソフト?
AutoCADはアメリカのAUTODESK社が開発・販売している汎用CADソフトです。専用CADが業界・分野に特化した機能を搭載したソフトであるのに対し、汎用CADとは建築・土木・機械設計などの分野を問わず使用できるCADのことを指します。最初に発売されたのは1982年なので、もう35年以上の歴史があります。1980年代はCADが普及し始めた頃ですので、CADソフトの先駆けといってもいいでしょう。ちょうど同じ頃、CADだけでなくパソコンも一般の企業や家庭に登場し、それまで手描きで行われていた製図・作図がパソコンにとって代わることとなり、飛躍的に業務の効率化が進みました。
AutoCADのシェアは非常に高く、他の汎用CADソフトである「Jw-cad」「VectorWorks」などを引き離して断トツのトップシェアを誇っています。その特徴をみていきたいと思います。
AutoCADの特徴
AutoCADの最たる特徴は、何よりも「使っているユーザーが多い」ことでしょう。繰り返しになりますが、世界中で最も使われているCADソフトの一つです。ユーザーが多い=それだけ導入している企業も多いため、AutoCADを習得できるとCADの仕事をする上で強みとなるでしょう。
ユーザーが多いということは、それだけAutoCADに関する情報が多いということにも繋がります。インターネットで「AutoCAD」と検索すると、初心者向け学習サイトやFAQも数多く存在していますし、インターネットだけでなく解説の書籍も多く出版され、AutoCADを教えているスクールや通信講座も充実しています。これから学習したい方、よりスキルアップを目指したい方、いずれにとっても選択肢が多く助けられる場面があるのではないでしょうか。
2つ目の特徴は、AutoCADの「拡張性の高さ」です。冒頭にご紹介した通り、AutoCADは汎用CAD、つまり分野問わず使用できるソフトですが、AutoCAD2019のシリーズから7種類の業種別ツールセットが搭載され、建築や設備、電気制御やプラント設計といった分野に特化した機能が付加できるようになりました(それ以前はオプションとして用意され、別途購入する必要がありました)。ユーザーが多いCADのため、専用のアプリケーションも多く作られています。ツールセットやアプリケーションを付加したり、自分でカスタマイズすることによって、より効率的な作図が可能になるのがAutoCADの特徴です。
AutoCADのライセンス・料金 ※2020年1月現在
AutoCADには「AutoCAD」と「AutoCAD LT」という製品があり、LT版のほうが安価な価格で購入できます。なお、以前はどのCADソフトもソフトを買い取る永久ライセンス形式がほとんどでしたが、昨今多くのCADはサブスクリプション形式といって数か月や1年,2年などの使用期間を決めて購入することが多くなっています。サブスクリプション形式のメリットとして、必要な期間分ソフトを準備するということが可能なため初期投資を安く抑えられること、機能のアップデートが順次行われることが挙げられるでしょう。
さて、AutoCADのLT版に話を戻し、通常版とLT版の機能の違いを挙げると、
・ソリッド、サーフェス、メッシュオブジェクトを使用した3Dモデルの作成・編集
・アドオンアプリケーションなどを使用したカスタマイズ
・建築、機械設計、電気設計など分野に特化した業種別ツールセットの利用
通常版よりも価格が安価な分、これらの機能がLT版にはありません。ですが、基本的な2Dの作図は可能なので、コストを抑えたい企業では実際に広く導入されています。※以下価格は全て税込み。
1カ月 | 1年間 | 3年間 | |
AutoCAD | ¥26,400 | ¥209,000 | ¥564,300 |
AutoCAD LT | ¥7,700 | ¥64,900 | ¥174,900 |
AutoCADを無料で使う方法は?
AutoCADを無料で使う方法は2つあります。1つ目は「無料体験版」です。無料体験版ではAutoCADと業種別ツールセットを試すことができます。機能は通常版を購入したものと同じ操作が可能で、ダウンロードから30日間無料で使用が可能です。
2つ目の方法は「学生版」の利用です。学生版は、学生・教員向けに有償で購入したものと同じ機能が使用できるものが用意されており、なんと無料で3年間使用することができます。ただし、学生版を利用できるのは、「中学校および高校、短期大学、大学、専門学校、政府から認められている自宅学習プログラムといった『認定教育機関』の学生または職員であること、またAUTODESK社の求めに応じて資格要件の 1 つ以上を満たすという証明書を提供できること」に当てはまる方、また、目的は学習やトレーニングに関わるものに限定されます。
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